江戸時代の五街道の一つに、中山道木曽路があります。
その中山道木曽路には69カ所の宿場があり、うち11カ所の宿があるんですね。
その中でもひときわ観光客が多く、人気があるのが長野県の妻籠宿(つまごじゅく)と岐阜県の馬籠宿(まごめじゅく)です。
なぜでしょうか?
なぜなら江戸時代の面影が見られる宿場町が数多くあるからです。
まるでタイムスリップしたような気分になります!
それで今回は、奈良井宿から名古屋城に行く道中にある中山道木曽路の妻籠宿と馬籠宿について
妻籠宿 馬籠宿の周辺でおすすめのスポット
妻籠宿 馬籠宿の保存運動
等について紹介したいと思います。
歴史を感じる宿場町 妻籠宿とは?
妻籠宿は、中山道42番目の宿場で、今は長野県木曽郡南木曽町にあります。
1976年(昭和51年)に、国の重要伝統的建造物群保存地区に一帯が指定されました。
最初に保存事業が行われた寺下地区は、妻籠宿の原点とも言うべき街並みです。
妻籠宿の特徴は、水害の経験から嵩上げがされ、一段高くなっているのが特徴です。
また、中山道と伊那街道の交差する場所にあるため、交通の要として古くから支えてきました。
街道筋には、木櫛や五平餅、栗菓子などのお店が立ち並んでいます。
歴史を感じる宿場町 馬籠宿とは?
続いての馬籠宿は、中山道43番目の宿場で、木曽11宿の中では最南端にある木曽路の入り口です。
2005年以前は長野県木曽郡山口村でしたが、越県合併により岐阜県中津川市になりました。
馬籠宿は、石畳が特徴で山の尾根に沿ってあるので、急な斜面にあり「坂のある宿場」として親しまれています。
また歴史的建造物を残しながらも、観光地として整備され、急な斜面を利用した水車小屋も観光スポットの一つです。
馬籠宿の真ん中辺りには、五平餅や郷土料理を楽しめる茶屋などもあり人気を集めています。
注意点ですが、妻籠宿は車乗り入れ可能ですが、馬籠宿は宿内車の乗り入れが禁止となっています。
宿場町 妻籠宿 馬籠宿の周辺のおすすめの観光スポットは?
妻籠宿や馬籠宿の周辺のおすすめ観光スポットをいくつか紹介したいと思います。
一度やってみたかった中山道のウォーキング🚶♀️
昨日、馬籠宿→妻籠宿への9kmを歩いてきました。
馬籠峠越えは予想以上に登りがきつく、山道は岩場もありましたが、妻籠に着いた時には何とも言えない達成感✌️
そして、島崎藤村に浸りながら古い町並み&お蕎麦や五平餅を堪能してきました…🥰 pic.twitter.com/Glx4OHcO3c— hina_shower (@HinaShower) October 30, 2020
1995年に絵画を元に復元されたもので、島崎藤村の母の生家であり、島崎氏が庄屋を兼ねて勤めていた本陣です。
他にも、南木曽町博物館が近くにあり、木曽地方の歴史資料が展示されています。
大妻籠は、妻籠宿を南下したところにある集落で古民家が軒を連ねた景色は江戸時代に栄えた宿場を感じることができます。
また藤原家住宅は、古い町並みが残る木曽地域においても最も古い、17世紀後半の民家と推定されていて、長野県の県宝にも指定されている建物です。
男滝・女滝は、妻籠から馬籠のハイキングコースにあり、道路から少し階段を降りたところにあり、幅が広くなだらかな流れの滝は男滝、細く急な流れの滝は女滝という特徴があります。
また、この滝は吉川英治の著「宮本武蔵」の舞台にもなったことで知られています。
歴史を感じる宿場町 妻籠宿 馬籠宿の保存運動について
歴史的な街並みが残っているという点においては、木曽路の中でも妻籠宿が一番でしょう。
その理由は、妻籠の住民たちにより全国に先駆け保存運動が起こり「売らない・貸さない・壊さない」の3原則をつくった事によります。
と言いますのは、明治時代に入ると鉄道や道路が造られるようになり、産業が発展してきました。
そんな中、妻籠宿や馬籠宿は宿場としての機能を失い、衰退していきました。
しかし、昭和になり経済が発展してきた中、江戸時代の風情ある宿場の街並みが見直され、全国で唯一妻籠宿で街並みの保存運動が起きました。
この地を守るために住民たちは、先ほど述べた独自で「売らない・貸さない・壊さない」 という3原則を定めて、生活しながら貴重な江戸時代の街並みを保存することに取り組んだのです。
そのため、今では江戸時代の街並みが残っていることが妻籠宿の最大の魅力となり、観光客により賑わいを見せているのです。
このようにして、妻籠の住民たちの熱い思いで、昔の時代の古き良き街並みを、現在及び後世に伝えられていることに、感謝できますね。
まとめ
長野県の妻籠宿と岐阜県の馬籠宿は、明治時代の道路改修の際に国道からはずされたため、宿場が盛んな時代の町並みが現在まで、ほぼ当時のまま保存されている魅力的な町並です。
先人たちから伝統を守り、現在も江戸時代の色濃く残るこの景色を守ることは、大変なことで、難しいこともあったと思います。
この景色を守るために住民の皆さんの払った努力。
また実際に妻籠宿と馬籠宿に足を運び、江戸時代の人々が当時、何を思い、何を考え生きてきたのか考えてみるのもいいかもしれませんね。
きっと感慨深いことでしょう。
昔の人たちの生活があって、今に至っている。
この時代に生きていることへの感謝の思いも湧くかもしれませんね。
コロナ禍で厳しい状況であるとは思いますが、ぜひこの景色が保存されていくことを願います。